いたって普通の恋愛話
それからみんなでお菓子とジュースを買って、指定の席に座る。
この時点で、私の意識はもうそこには無かった。
「高倉大丈夫か?」
木村が心配して私の様子を伺う。
そんな木村の優しさにも、私は反応出来ない。
「ねぇ、沢田。高ちゃん大丈夫かなぁ?顔凄いことになってる。」
「本当だ、召されてる。」
「うわ、お前顔死んでんぞ?まじ連れてきてよかったんか?」
「ふっふっふ、大丈夫よ陸。確かにやばいけど、友梨はこれまでにいろいろ私と一緒に見てきたから、免疫が付いてる!」
何処にそんな自信があったのか、恵美は片手を前に出して、笑顔でグーサインをしている。
((((それ、見てきたじゃなくて、見せられたの間違いだろ……!!))))