いたって普通の恋愛話


木村君が私を、庇うように前に出て、あいつらを見えない様にしてくれた。


ボソッ


「大丈夫だから」

私にしか聞こえないような、小さな声でそう言った。

「こんなに、震えてんのに、よく無理矢理連れ出そうとしたな?一歩間違えば犯罪だろ?こんなもん。」

正論を述べる。

ポンッ

っビク⁉︎

突然後ろから肩を、叩かれたのと、恐怖も混ざっていたせいで、リアクションがオーバーになった。

もしかしたら、相手の高校かもしれないと、冷や汗が出る。

目を、薄めて後ろを振り返る。
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