いたって普通の恋愛話
いつの間にか、私達は、お店を出ていて、少し広めの道に来ていた。
夕方だからだろうか。
遊んでいる小学生や、買い物に来ているお母さん達で、にぎやかだ。
「おーい陸!こっちだぞー!」
微かに聞こえるその声は、沢田の声だと分かった。
辺りを見回すと、案の定、もう潰れてしまった、駄菓子屋の隅に沢田がいた。
相変わらず、爽やかな笑顔で、手を振っているのが見える。
私達は、そこに駆け寄った。
「友梨!」
「高ちゃん‼︎」
沢田の横には、梅ちゃんと、恵美もいた。
沢田と河原で上手くここへ、連れて来たみたいだ。