いたって普通の恋愛話
反射的に、反対側を向いた。
顔を見られたく無かったから。
「どうした高倉?」
そんな私を、不思議に見つめる木村君
「べっ別に…」
木村君がイスから、立って私の顔を、下から覗く。
「 ハハッ、高倉顔真っ赤じゃん!」
「〜っるさい‼︎」
言われた事に、恥ずかしくなって、それを誤魔化すように、反抗する。
「ハハッ!ごめんな?」
「思ってないくせに!」
躍起になって、木村君の肩を、机に置いてある、ノートでバシバシ叩いた。
「思ってる!思ってるって!ッイテ…イ
ッタァー‼︎」
最後に、頭に、一発お見舞いしてやった‼︎
「どうだ!参ったか!」
よほど、痛かったらしい。
「このやろ〜!」
木村君が、右手を挙げた。
ヤバイ!
私は頭に来る痛みを、待った。
___ポンッ
頭に来たのは、痛みではなく、大きな手の平。
その手は私の頭を、すっぽりと収めるぐらい、大っきい。
やっぱり男の子って凄い。