いたって普通の恋愛話
「あー。んーーっと……散歩?」
明らかに間があったな。
「ふふっ」
「おい、何笑ってんだ」
「だって…フフッおかっしー!」
私は、彼の嘘の下手さに驚いて、笑ってしまった。
「〜〜ぁ〜もうっ!しつこいぞ!」
「っ、ごめんごめん!木村君て可愛い所あるんだね?」
すっごい可愛い!
新たな一面が見えた。
つい調子に乗った私は彼の顔を下から覗く。
すると彼は、私の目の前に手のひらを持ってきた。
私の視界には、木村君の大きな手のひらしか、見えない。
「ちょっ、どうしたの?」
手をよけて、木村君の顔をもう一度みる
。
「っ⁉︎」
「バーカ、見んじゃねよ」
木村君の顔………真っ赤。