純愛恋桜
鍵を開けると同時に
書物に挟まっていたであろう
古い紙がひらりと落ちてきた。
「なにか落ちたよ?」
千秋はそれを拾い上げ零に見えるようにし
読み上げた。
「”・・・命ヲ受・・・入・・・
覚・・・・・・決メ
未…ヲ…メ ”?
なにこれ?ところどころ掠れて読めないわね。」
「ん~」
その紙はあまりに古く文字が掠れていて
全く読むことができず、解読不明だった。
千秋が紙に気を取られている内に
しびれを切らした零が言う。
「変な紙はほっといて秋ちゃん開けるよ~?」
「あんた本当に新選組以外には興味ないのね・・・」
そして零は書物を
いや・・・
開いては成らぬ禁書を開いてしまった。