狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
ⅩⅤ―ⅳ 雷の国の返事Ⅱ
『…大丈夫ですかな?キュリオ様』
最後となる[雷の国]からの返答に、キュリオの決断が揺らいでいるように見えたガーラントは心配そうに声をかけた。
「ああ、問題ない」
それだけ返事をかえしたキュリオは、ゆっくり封を開いていく。カサリと手紙を取り出すと、丁寧に書かれた短い文章に目をとめた。エデン王の代理だという謝罪の言葉に続くのは…
"該当者なし"
の見慣れた文字だった――――――