狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
ⅩⅧ―ⅶ 忘れられぬ愛Ⅰ
❀逢生ありすより読者様へ❀
※こちらプロローグの続きとなるため、まだの方は是非プロローグをご覧になってからどうぞ♪
思わず心配になり、起こそうかと迷いながらキュリオはアオイの顔を覗き込んでいる。
―――キュリオの言うとおり、幼いアオイは夢を見ていた…
???"貴方の幸せが私の幸せです…"
真っ暗な視界の中、感じるのは己の頬を伝う熱い雫。
体中の痛みに耐えながら…それでも尚、愛しいあの方の顔をもう一度…と重い瞼を必死に開く。
???"(…愛しています…様…)"
もはや声を上げることも出来ず、私は心の中で何度も愛の言葉を繰り返した。
そして…かろうじて薄く開いた瞼の隙間から、美しい翼が見える。
しかし逆光なのか、その翼をもつ彼の顔がよく見えず…
私は残る力の全てで彼の顔に触れようと左手を伸ばした。おそらく自分の血だろう。その手は真っ赤に染まっており、やがて指先に感じたのは…愛しい彼の顔の感触と、熱い彼の涙だった――――
※こちらプロローグの続きとなるため、まだの方は是非プロローグをご覧になってからどうぞ♪
思わず心配になり、起こそうかと迷いながらキュリオはアオイの顔を覗き込んでいる。
―――キュリオの言うとおり、幼いアオイは夢を見ていた…
???"貴方の幸せが私の幸せです…"
真っ暗な視界の中、感じるのは己の頬を伝う熱い雫。
体中の痛みに耐えながら…それでも尚、愛しいあの方の顔をもう一度…と重い瞼を必死に開く。
???"(…愛しています…様…)"
もはや声を上げることも出来ず、私は心の中で何度も愛の言葉を繰り返した。
そして…かろうじて薄く開いた瞼の隙間から、美しい翼が見える。
しかし逆光なのか、その翼をもつ彼の顔がよく見えず…
私は残る力の全てで彼の顔に触れようと左手を伸ばした。おそらく自分の血だろう。その手は真っ赤に染まっており、やがて指先に感じたのは…愛しい彼の顔の感触と、熱い彼の涙だった――――