狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
ⅩⅩⅠ―ⅱ 再会…
(…頼む!!エクシス…!!)
強く祈るキュリオの元に黄金の羽がひらりと舞い降りた。
『…まったく人騒がせな男だ…』
「…っ!」
神剣をかざしていたキュリオの手がピクリと動いた。
「エクシス…!!」
キュリオと共に彼を待っていた水の精霊もほっと胸をなでおろした。
『…王』
キュリオが右手の力を抜くと、光輝いていた神剣の身が淡い光となって消えていく…そして彼はエクシスの元へと駆け寄った。
「…非礼な真似を…本当にすまない…」
申し訳なさそうに目を伏せる彼は小さな赤子を抱いていた。
「…お願いだ…彼女を…」
「…彼女を目覚めさせてくれ…!!」
悲痛な面持ちで顔をあげたキュリオの表情を目にし、ただ事ではない事がわかる。
『……』
しかし…精霊王は何も言わない…