狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
✿ショートストーリー☆アオイの適職?そのXCⅧ
―――巨大な鎌を指先で器用に操り、五大国・第三位の冥王マダラは楽しそうに口角を上げ不気味な笑みを浮かべていた。
「夢だと気付いたあの子も大したものだけど…センスイにクジョウ…彼らは一体何者なんだろうね?」
「面識のなかった人物に想いを寄せるなんて…あり得るのかな?それも夢の中で…」
するとマダラはすっかり己の一部として馴染んだ大鎌の動きと笑みをピタリと止め、禍々しい光を放つ神具をじっと見つめている。
「それに…キュリオ殿の神剣を受け止めたあのクジョウという男の剣、ひびひとつ入っていなかった…」
(彼らがまた現れたら…五大国・第二位のキュリオ殿が万が一にも負ける事はないと思うけど…)
「…その力が同等じゃおかしいんだよねぇ…キュリオ殿の上には千年王のエクシス殿しか存在してないんだから…」
「いずれにせよ…強大な力を持つ彼らと共に生成した夢を崩壊させたのはあの少女だ」
「重要視するべきは他の誰でもなく…彼女の存在かもしれないね」