狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
✿ショートストーリー☆キュリオの願望?そのⅡ
「と、とにかくっ!この城で過ごしてきた姫様には学園は危険すぎます!!」
「カイの言うとおりです!学園には危険がいっぱいなんですっ!!」
鼻息荒くテーブルに手をついて声を上げたアレスにガーラントは…
「お主らが言うとるのは、例えばセンスイという教師の事かのぉ?」
「だぜっ!!ってか他にも男がいっぱいいるだろ!?」
「です!キュリオ様が密かに学園に潜入なさるなんて…よっぽどの事ですし!!」
「むぅ…儂にはキュリオ様に託(かこつ)けて、お主らが姫様を男どもから遠ざけたいようにしか見えないがのぉ…」
「そういうことはどちらでもいいんですっ!!」
「どっちでもいいんだよそんなことっ!!」
声を揃えた二人は鬼気迫った表情で大魔導師へと顔を寄せる。
(こやつら本音が出おったな…)
「…確かにキュリオ様は…じゃが、そうは言ってものぉ…」
躊躇いを隠せずにいるガーラントはイマイチ踏み入れずにいた。それもそのはず、彼には手立てがないわけでもないからだ。
「お願いします先生っ!!」
「じぃさんっ!!」
「まぁよかろう。しかし最後はキュリオ様のご判断に任せねばなるまい」
「よっしゃあああっっ!!」
「もちろんです!ガーラント先生っっ!!」
こうしてガーラント、アレス、カイの三人は大魔導師を中心とし…急いで何かを生成し始めたのだった―――。