狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
✿ショートストーリー☆キュリオの願望?そのⅩⅩⅩⅤ
「…違いますっ!それは本当に思ってる事で…っ…」
大股でこちらに向かってくるキュリオ。
「…ひゃっ…!!」
腕を掴まれそうになり、懸命に回避したアオイは後ろ向きのまま室内への侵入に成功したのだが…
運悪く何かに足を取られ…そのまま大きく後ろに倒れていく。
「…きゃっ」
「…っ…」
一瞬、目を見開いて手を伸ばしてきたキュリオだったが…次の瞬間にはその腕を引き下げ、ふっと危険な笑みを浮かべながら事の成り行きを見守っているだけに留まった。
そして…
「いい子だね…アオイ」
「…え?」
(…あれ?痛くない…)
はっとした時にはすでに遅く、ここがキュリオのベッドの上である事に気づいた。
しかも倒れた拍子にタオルが手から離れ…アオイは一糸まとわぬ裸体をキュリオの前に曝け出してしまっていたのだった―――。