狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
その16
立ち上がる彼のオーラにとてつもない威圧感を感じ、思わず後ずさりするアレス。
「…私が怖いですか?」
「…そんなわけ…っ!!」
「…震えていますね。心当たりがなくとも…体は覚えているのでしょう?私にかなうはずない…と」
(ここで戦うわけにはいかないっ!!学園にはたくさんの民と…アオイ様がいるんだ!!)
ギリリと歯を食いしばるアレスが思考を巡らせ、ひとつのことにたどり着いた。
(戦いを避ける方法はあれしかない!!)
片足を一歩引き、天才魔導師が術を発動させようと魔導書に手をかけた…その時―――。
「言っておきますが…貴方の考えなどお見通しです。被害を出さないために私を捕らえるおつもりですね?」
そういうと彼はアレスを嘲笑い、見下すような視線を投げつけてきた。
「な、なぜそれを…」
冷静なアレスがまともな判断を下せずにいる。
それもそのはず、先程から心を読まれているかのような…まるで冥王・マダラの能力を目の当たりにしている錯覚さえ覚える。
「驚くほどのことではありません。
そうですね…鎖(チェーン)タイプの戒めの術がお得意といったところでしょうか」
「…なっ…!!」
バクバクと音をたてる心の臓。もはや彼に対する心音は警告ではなく"緊急退避"のみ知らせる危険極まりないものだった。
「ふふっ、お好きにどうぞ?そしてもう一度言って差し上げます…」
「"この程度の術など私には全くの意味をなさない"」
―――あぁ…勘違いなさらないでください。この程度の術など私には全くの意味をなさない―――
「…私が怖いですか?」
「…そんなわけ…っ!!」
「…震えていますね。心当たりがなくとも…体は覚えているのでしょう?私にかなうはずない…と」
(ここで戦うわけにはいかないっ!!学園にはたくさんの民と…アオイ様がいるんだ!!)
ギリリと歯を食いしばるアレスが思考を巡らせ、ひとつのことにたどり着いた。
(戦いを避ける方法はあれしかない!!)
片足を一歩引き、天才魔導師が術を発動させようと魔導書に手をかけた…その時―――。
「言っておきますが…貴方の考えなどお見通しです。被害を出さないために私を捕らえるおつもりですね?」
そういうと彼はアレスを嘲笑い、見下すような視線を投げつけてきた。
「な、なぜそれを…」
冷静なアレスがまともな判断を下せずにいる。
それもそのはず、先程から心を読まれているかのような…まるで冥王・マダラの能力を目の当たりにしている錯覚さえ覚える。
「驚くほどのことではありません。
そうですね…鎖(チェーン)タイプの戒めの術がお得意といったところでしょうか」
「…なっ…!!」
バクバクと音をたてる心の臓。もはや彼に対する心音は警告ではなく"緊急退避"のみ知らせる危険極まりないものだった。
「ふふっ、お好きにどうぞ?そしてもう一度言って差し上げます…」
「"この程度の術など私には全くの意味をなさない"」
―――あぁ…勘違いなさらないでください。この程度の術など私には全くの意味をなさない―――