狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
その25
「あれは…」
やや離れた場所から荒れ狂う大地の上に佇むエデンを視界にとらえたヤマト。
「…エデン殿、こんなところでいかがなされた?」
呼びかけられ、振り向いたエデンは彼の姿に見覚えがあった。
そして行く先々で食糧を配っていたであろうヤマトの手には、大きな麻の袋が握られている。
「ヤマトか…」
無意識のうち、かつてその"橋"があった場所まで遠出していたエデン。
今では風化した巨大な木材や金属片が見る影もなく崩れ去っていた。
足場さえももうわからなくなってしまったそれを見たヤマトは彼に近づきながら眉間に皺を寄せ、警告する。
「…いくらエデン殿でもこの強風のなか出歩くのは感心しません。何が舞っていてもおかしくない」
崩れた木材や金具が強風に煽られ吹き飛んでくれば、白銀の鎧に護られていない<雷帝>の肌は無事では済まないかもしれない。
「ん?そういうお前はどうなんだ?いつも平気で出歩いているだろう」
薄く笑ったエデンは強風さえも微風(そよかぜ)のように受け流している目の前の青年に問いかける。
「…俺たちの体は頑丈に出来ていますのでご心配なく」
「愚問だったか…すまんな」
「…いいえ…」
そうとだけ答えたヤマトは麻袋を抱えなおし、エデンに背を向けようと一歩踏み出す。
「そういえば、お前さん一人か?」
やや離れた場所から荒れ狂う大地の上に佇むエデンを視界にとらえたヤマト。
「…エデン殿、こんなところでいかがなされた?」
呼びかけられ、振り向いたエデンは彼の姿に見覚えがあった。
そして行く先々で食糧を配っていたであろうヤマトの手には、大きな麻の袋が握られている。
「ヤマトか…」
無意識のうち、かつてその"橋"があった場所まで遠出していたエデン。
今では風化した巨大な木材や金属片が見る影もなく崩れ去っていた。
足場さえももうわからなくなってしまったそれを見たヤマトは彼に近づきながら眉間に皺を寄せ、警告する。
「…いくらエデン殿でもこの強風のなか出歩くのは感心しません。何が舞っていてもおかしくない」
崩れた木材や金具が強風に煽られ吹き飛んでくれば、白銀の鎧に護られていない<雷帝>の肌は無事では済まないかもしれない。
「ん?そういうお前はどうなんだ?いつも平気で出歩いているだろう」
薄く笑ったエデンは強風さえも微風(そよかぜ)のように受け流している目の前の青年に問いかける。
「…俺たちの体は頑丈に出来ていますのでご心配なく」
「愚問だったか…すまんな」
「…いいえ…」
そうとだけ答えたヤマトは麻袋を抱えなおし、エデンに背を向けようと一歩踏み出す。
「そういえば、お前さん一人か?」