狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
その31
「きゃああっ!!」
突き上げるような激震に耐えられず、アオイの体は地面に放り出された。
「痛っ…」
冷たい大地に打ち付けられたはずのその体だが、想像よりも痛みは少ない。
すると…
「だ、だいじょうぶですか、アオイ様…」
なぜか眼下から聞こえるカイの心配そうな声。
「カイッ!ごめんなさい…っ…」
咄嗟に抱きとめることも出来ず、己の体を滑り込ませた剣士。
大慌てで彼の体からどいたものの…
「…っ…!!」
アオイの傍にあった小さな岩に激しく打ち付けてしまったであろうカイの右足からはおびただしい血が滲んでいた。
「す、すぐ手当しないとっ…」
(どうしよう…お父様はいつ戻られるかわからない…)
「大丈夫で…す、こんな傷…っ…」
左足だけで懸命に立ち上がろうとするカイは苦痛に顔を歪ませている。
「動いてはだめっ!じっとしててっ!!今だれか…」
(そうだアレス…っ!アレスがいれば…)
と、魔導師の彼を探そうと振り返った先には…
突き上げるような激震に耐えられず、アオイの体は地面に放り出された。
「痛っ…」
冷たい大地に打ち付けられたはずのその体だが、想像よりも痛みは少ない。
すると…
「だ、だいじょうぶですか、アオイ様…」
なぜか眼下から聞こえるカイの心配そうな声。
「カイッ!ごめんなさい…っ…」
咄嗟に抱きとめることも出来ず、己の体を滑り込ませた剣士。
大慌てで彼の体からどいたものの…
「…っ…!!」
アオイの傍にあった小さな岩に激しく打ち付けてしまったであろうカイの右足からはおびただしい血が滲んでいた。
「す、すぐ手当しないとっ…」
(どうしよう…お父様はいつ戻られるかわからない…)
「大丈夫で…す、こんな傷…っ…」
左足だけで懸命に立ち上がろうとするカイは苦痛に顔を歪ませている。
「動いてはだめっ!じっとしててっ!!今だれか…」
(そうだアレス…っ!アレスがいれば…)
と、魔導師の彼を探そうと振り返った先には…