狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
蒼い瞳
『…おいお前ら、座敷ってとこに向かうみたいだぜ。遅れないようについてこいよ』
先を歩くアランに注目していたシュウの言葉からはなぜか警戒心のようなものが感じられた。
(アランのやつ…絶対なんか隠してやがる…)
今までも人の目を欺いてきた彼は、よほど能力の高い人物と出会わない限り…その正体を見破られることはなかった。
(俺はアオイの傍を離れたくない…)
(もしもの時は…)
ぐっと拳に力を込めたシュウの片目が蒼く色
づいていく。
目の前を歩く銀髪の男がキュリオと知らぬ彼は、無謀にも悠久の王へと戦いを挑もうとしているのだった―――。