狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
思い出せない…人
「ねぇアラン先生って貴族でしょー!?もしかして女神一族の末裔とか?」
「……」
急に黙ってしまったアランにアオイの背を冷たい汗が流れていく。
「ミ、ミキ…」
元々彼女らをよく思っていないアランだったが、幼いアオイが受けた酷い仕打ちによってその言葉(ワード)はもはや禁句とされていたのだ。
あたふたするアオイの傍で大和撫子な彼女が微笑んだ。
「本当に…これほど美しい殿方を見たのは初めてですわ。王立学園の先生様方は皆お美しいのですか?」
「ん?そんなのアラン先生だけに決まってるじゃん!ねーアオイ?」
「う、うん…」
冷や冷やしながら頷いたアオイだったが…
『ひとたび目が合ってしまえば男でさえ恋に落ちるという…この世のものとは思えない麗しいあのお姿…』
まるで白昼夢を見ているように…とある映像が流れ…
うっとりとした眼差しで舞台女優のような立ち振る舞いを見せるミキの姿が脳裏に浮かんだ。
(…この世のものとは思えない麗しいお姿…?)
「……」
(…誰の事だっけ…)
「……」
またも口を噤んでしまったアオイの横顔を見つめているのは"大和撫子"だった―――。
「……」
急に黙ってしまったアランにアオイの背を冷たい汗が流れていく。
「ミ、ミキ…」
元々彼女らをよく思っていないアランだったが、幼いアオイが受けた酷い仕打ちによってその言葉(ワード)はもはや禁句とされていたのだ。
あたふたするアオイの傍で大和撫子な彼女が微笑んだ。
「本当に…これほど美しい殿方を見たのは初めてですわ。王立学園の先生様方は皆お美しいのですか?」
「ん?そんなのアラン先生だけに決まってるじゃん!ねーアオイ?」
「う、うん…」
冷や冷やしながら頷いたアオイだったが…
『ひとたび目が合ってしまえば男でさえ恋に落ちるという…この世のものとは思えない麗しいあのお姿…』
まるで白昼夢を見ているように…とある映像が流れ…
うっとりとした眼差しで舞台女優のような立ち振る舞いを見せるミキの姿が脳裏に浮かんだ。
(…この世のものとは思えない麗しいお姿…?)
「……」
(…誰の事だっけ…)
「……」
またも口を噤んでしまったアオイの横顔を見つめているのは"大和撫子"だった―――。