狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
異国情緒あふれる庭園
城とは違い天井が特に高いわけではないが、解放感に満ち溢れているのは恐らく…大きな一枚ガラスの向こうに広がる巨大な庭園による影響が大きいのかもしれない。
薄暗くなり始めた中を浮かび上がる幻想的な灯りがまた異国情緒あふれるこの空間を素晴らしいものに仕上げている。
(池の中で光っている赤い魚はなんていう名前かしら…)
瞳を細めて景色を楽しむアオイの感受性はとても豊かで、キュリオの傍で本物を目にしてきた彼女の目が着実に培われているのがわかる。
大きくうねった木々を見ては見事な枝ぶりにため息が零れた。
(本当に珍しい木だわ…まるで葉が針のようになって…)
思わず立ち止まってしまったアオイにミキがガラスの傍に立った。
「これ全部ガラスでしょ?こんな大きいの学園にもないよね」
「だな。どうやって作ったんだろうな…」
シュウは足元からさらに彼の身長よりも遥か高くまで続く透明な壁を見渡して首を捻っている。
さらにその幅は大きく、学園の正門よりも広く感じるのは気のせいではないはずだ。
「ん?アオイなに見てんの?」
彼女の視線がさらに奥へと続いているのを確認したミキの目が同じように中庭へと向けられる。
「まだ時間あるし、中庭いってみるか?」
「そだねー!」
と、合意した三人はフロントにある間取り図を見るため歩き出した。
「うん!あ…」
薄暗くなり始めた中を浮かび上がる幻想的な灯りがまた異国情緒あふれるこの空間を素晴らしいものに仕上げている。
(池の中で光っている赤い魚はなんていう名前かしら…)
瞳を細めて景色を楽しむアオイの感受性はとても豊かで、キュリオの傍で本物を目にしてきた彼女の目が着実に培われているのがわかる。
大きくうねった木々を見ては見事な枝ぶりにため息が零れた。
(本当に珍しい木だわ…まるで葉が針のようになって…)
思わず立ち止まってしまったアオイにミキがガラスの傍に立った。
「これ全部ガラスでしょ?こんな大きいの学園にもないよね」
「だな。どうやって作ったんだろうな…」
シュウは足元からさらに彼の身長よりも遥か高くまで続く透明な壁を見渡して首を捻っている。
さらにその幅は大きく、学園の正門よりも広く感じるのは気のせいではないはずだ。
「ん?アオイなに見てんの?」
彼女の視線がさらに奥へと続いているのを確認したミキの目が同じように中庭へと向けられる。
「まだ時間あるし、中庭いってみるか?」
「そだねー!」
と、合意した三人はフロントにある間取り図を見るため歩き出した。
「うん!あ…」