狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
シュウの秘密
(…シュウ…?)
「…どうかした?」
「……」
澄み切ったアオイの瞳が己の心を見透かしてしまいそうで怖い。
(…こいつらに嘘はつきたくない…けど、黙ってる分には嘘じゃねぇ…よな…)
大親友の二人に隠し事をするのは正直心苦しい。
しかし…彼もまた決して口外してはならない秘密を持っており、この悠久では特に受け入れがたい存在のため黙っているしかないのだ。
「アンタお城の兵士に志願したら?」
アオイの向こう側から顔を覗かせたミキがとんでもないことを言い放った。
「…えっ!?」
そしてなぜかアオイが驚きの声を上げる。
「どうした?アオイ…」
「…なんでアオイがびっくりしてんの?」
シュウと同じく、素性を明らかに出来ずにいるアオイはあたふたとその挙動を乱しつつあった。
…と、別の声が響いて…
「…心配ない。悠久の王は素性の知れぬ者を従えたりはしない…。大事な姫を穢されたくはないからね…」
近寄ってきた男がアオイの頭に優しく手をのせ、すれ違い間際にそう言い残した。
(お父様…)
唐突な物言いにアオイが反応できずにいると…
「…アランのやつ…っ…」
悔しそうに唇をかみしめるシュウと、何かに気づいたミキ。
「…どうかした?」
「……」
澄み切ったアオイの瞳が己の心を見透かしてしまいそうで怖い。
(…こいつらに嘘はつきたくない…けど、黙ってる分には嘘じゃねぇ…よな…)
大親友の二人に隠し事をするのは正直心苦しい。
しかし…彼もまた決して口外してはならない秘密を持っており、この悠久では特に受け入れがたい存在のため黙っているしかないのだ。
「アンタお城の兵士に志願したら?」
アオイの向こう側から顔を覗かせたミキがとんでもないことを言い放った。
「…えっ!?」
そしてなぜかアオイが驚きの声を上げる。
「どうした?アオイ…」
「…なんでアオイがびっくりしてんの?」
シュウと同じく、素性を明らかに出来ずにいるアオイはあたふたとその挙動を乱しつつあった。
…と、別の声が響いて…
「…心配ない。悠久の王は素性の知れぬ者を従えたりはしない…。大事な姫を穢されたくはないからね…」
近寄ってきた男がアオイの頭に優しく手をのせ、すれ違い間際にそう言い残した。
(お父様…)
唐突な物言いにアオイが反応できずにいると…
「…アランのやつ…っ…」
悔しそうに唇をかみしめるシュウと、何かに気づいたミキ。