狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
現れたのは…
困惑しながら男たちの顔を見渡すアオイ。
「私…お母様を助けに…」
ジリジリと近づいてくる男たちの表情を見て悟ってしまった。
(これは嘘?…わたし騙されたの…?)
"アオイ…この館は結界で守られている。決して外に出てはいけない。恐ろしいのは炎だけではないことを覚えておいて欲しい"
(お父様が言いたかったのってもしかして…)
ゾクリと背筋を這う嫌な予感。
(恐ろしいのは…)
恐怖に顔を強張らせたアオイを見た男たちは好物の餌を目の前にした獣のように涎を垂らしている。
「やさしくてカワイソウなお嬢ちゃん~♪悪い男に引っかかっちゃだめだってパパに教わらなかったのかなぁっ?」
「そんなわけない…っ…悠久の人たちがこんなっ…!!」
と…
―――ザシュッ…ドサッ!!
突如背後から空を切る鋭い光が走った。
「…?」
まるで稲妻が真横に駆け抜けていくような錯覚を覚え、アオイは振り返ろうとする。
「貴方のためにも振り向かないほうがいい」
(この声…)
男性とも女性ともとれる癖のない透き通るような声にアオイは聞き覚えがあった―――。
「私…お母様を助けに…」
ジリジリと近づいてくる男たちの表情を見て悟ってしまった。
(これは嘘?…わたし騙されたの…?)
"アオイ…この館は結界で守られている。決して外に出てはいけない。恐ろしいのは炎だけではないことを覚えておいて欲しい"
(お父様が言いたかったのってもしかして…)
ゾクリと背筋を這う嫌な予感。
(恐ろしいのは…)
恐怖に顔を強張らせたアオイを見た男たちは好物の餌を目の前にした獣のように涎を垂らしている。
「やさしくてカワイソウなお嬢ちゃん~♪悪い男に引っかかっちゃだめだってパパに教わらなかったのかなぁっ?」
「そんなわけない…っ…悠久の人たちがこんなっ…!!」
と…
―――ザシュッ…ドサッ!!
突如背後から空を切る鋭い光が走った。
「…?」
まるで稲妻が真横に駆け抜けていくような錯覚を覚え、アオイは振り返ろうとする。
「貴方のためにも振り向かないほうがいい」
(この声…)
男性とも女性ともとれる癖のない透き通るような声にアオイは聞き覚えがあった―――。