狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
嵐の前の静けさⅡ
「げっ!!お、おっさんっっ!!!」
「いい加減その呼び方は…」
白銀の鎧をまとったエデンは蒼牙の持つカップを覗き込むと…
「毎日飲んでるわりには一向に小さいままだなお前は!」
2メートルを超える長身に恵まれた体格のエデンの手が蒼牙の頭を強く撫でた。
「痛ててっ!!痛ぇんだよおっさんの絡みはよっ!!」
「はっはっはっ!!そう言うな。今じゃお前くらいだ!こうやって撫でられるのはな…」
「……」
よく見られる微笑ましい二人のやり取りから急に重くなってしまった空気。
「なぁ…この前の夢覚えてるか?悠久の…」
「…夢?悠久がどうした」
「…?おっさん覚えてないのか?大和に斬られた女いただろ?」
「…いや、何の話かわからんが俺もいたのか?その夢に」