狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
嵐の前の静けさⅢ
「……」
"…っよせ!!待ってくれ!!"
"クジョウ…センスイ…お前たちは間違ってる。悠久になんの恨みがあって…"
(あれはおっさんの実体じゃない?)
「で、大和に斬られた女って誰だ?お前たちの知り合いか?」
「いや…それが複雑なんだけどよ…今の悠久の王ってキュリオってやつだろ?」
「あぁ、キュリオ殿は第二位の立派な王だ。…珍しいな悠久に興味を示すなんて」
「…そいつに娘いるだろ?十五、六の…」
「娘?聞いた事ないな…だいたいキュリオ殿は伴侶を持たない。ただの夢じゃないのか?」
「……」
(…どういう事だ?あんなのがただの夢なわけ…)