蒼い灯火
「初めまして。社会人リーグから移籍してきました、梅田大貴です。……憧れの"プロ"になれた喜びでいっぱいです。これから、チームのために精一杯頑張りますので、よろしくお願いします。」
考え抜いてきた挨拶を終えて一礼すると、拍手が会場から広がる。
ホッとイスに座ってマイクを握っていた右手を見つめると、震えていた。
……あぁ、昂ぶっているんだな。
客観的な目で、そう思う自分がいた。
俺の夢が叶うまでの日々は、決して順風満帆ではなかった。
歓喜を味わい、挫折を味わい、辛酸を舐めながら駆け抜けた日々……。
それでも、なくならなかった…俺の「夢」。