気まぐれ男子とクール女子
翌日、俺はげっそりした顔でいた。


「おー…姉さんに会った次の日はその顔だな……」


遼斗はあはは…と俺の前の席に腰掛ける。

「誰のせいだと思ってやがる……」


俺はそう言うが、遼斗はしらばっくれるだけだった。

「絶対あの道通らねぇ……」

そう小さく呟くと、聞こえたのか、遼斗が五月蝿かった。

「いいじゃねぇかよ〜つれねぇこと言うなって!」

そんなことばかりを言ってくる。



「あ、椎名真由」


突然そんなことを言うので、ガタガタっと椅子から落ちそうになった。


「あ、大丈夫か?」

……


「……椎名真由、どこ…」


俺がそう言うと、指を差して、そこにいる奴と言ってきた。 俺はその指の先に目を向ける。
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