薫子様、一大事でございます!

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事務所を後にした私たちは、星野さんの彼である井上さんの勤め先へと向かった。


勤務時間は8時半から17時半まで。

毎日、30分から1時間程度の残業をしているらしく、会社を出てくるのは18時から18時半の間ということだった。


出入口が見通せるファストフードでアイスコーヒーとアイスティを注文し、私たちは窓際に陣取った。



「これからどうするんですか?」

「まずは、井上さんの行動を逐一これに収めていこう」


北見さんはデジカメを指差した。


なるほど。
いよいよ、探偵っぽくなってきた。


「それにしても、随分と年代物だな」

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