薫子様、一大事でございます!

ふざけただけの北見さんに、滝山が真面目に指導を始める。


「こうですか?」


滝山の真似をする北見さん。


「いえ、こうでございます。突く方の膝は直角に」


もう一度立ち上がりやり直す。


「なるほど。こう?」

「いえいえ。こうです」


終わりの見えない変なやり取りを横目に見つつ、珍しく私の膝の上に乗ってきたモモの頭を撫でた。



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