薫子様、一大事でございます!
すると北見さんは、“調査報告書”と入力し、撮影した写真を添付し始めたのだった。
“7月7日 午後6時半”と入力した下には、私たちが初日にファストフードから撮影した井上さんの帰社姿。
その次には、同日午後6時40分に本屋へ立ち寄ったときの写真。
手に取った本のタイトルまで書いている。
……そんなところまでチェックしていたの?
私には単純にハードカバーの本、というくらいしか認識できなかったというのに。
すごいわ、北見さん。
探偵の素質があるんじゃないかしら。
滝山も私同様に、「ほほぉ」と感嘆の溜息を漏らすのだった。
そして日にちが進み、いよいよ今日の分。
私が帰った後、一体どんな展開になったのかしら。
興味津々に後ろから見つめる。