薫子様、一大事でございます!

「待たせたな」


声と同時に2つの人影がテーブル席に差した。


彼が、早川さんの友人とその恋人らしい。

確か名前は、望月さん。
調査依頼書に書かれた名前を思い出した。


背筋にピンと緊張が走り抜ける。

早川さんと二人、その場に立ち上がった。


「会うのは久しぶりだな」

「3年ぶり?」

「そんなに経つのか」


ちょっとした昔話が始まる。


それを黙って聞いていると


「こちらが、この前話した二階堂薫子さん。僕の恋人だ」


紹介されて頭を下げる。

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