薫子様、一大事でございます!

チラッと横目で見た早川さんは、羨ましそうに二人を見ていた。


全員分の飲み物が揃うと、改めて乾杯をした私たち。


「同じ職場だって言ってたよな?」

「あぁ」


望月さんの質問に早川さんが頷く。


「社内恋愛ってどうなんだ?」

「どうって?」

「隠れてどこかでイチャついたりとか」

「んなことするわけないだろ。なぁ、薫子」

「あ……うん。そうよね」


急に振られて慌てる。


「怪しいなぁ。薫子ちゃんの顔に図星だって書いてあるぞ?」


――え!?
そんなことが!?

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