薫子様、一大事でございます!
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「さ、薫子様、着きました」
北見さんが調べてくれた最寄り駅に到着した私たちは、改札を抜けて駅の外へと出てきた。
真っ先に目に飛び込んできたのは、果てしなく広がる畑だった。
ローカル線に乗り換えたあたりから、何となく予想はついていたものの。
実際に目の当たりにすると、圧倒されてしまう。
「……すごい田舎ね」
「そうでございますね」
二人は、こんなところにいるんだ……。
ビルばかりの街並みとのギャップに戸惑う。
滝山と二人、茶色い景色にしばらく見入ってしまった。