薫子様、一大事でございます!
さっきから何かしら。
「北見さん?」
負けじと、もう一度問いかける。
「シャワー浴びたら出るぞ」
私の問い掛けを無視して、北見さんがもう一度伸びをした。
「そういえば、確か私もソファで寝ていたと思うんですけど、」
「俺がベッドに運んだ」
――えっ、北見さんが!?
「あんまり重いから、」
「そんなっ」
女の子に面と向かって重いだなんて。
「で、俺もその場で力尽きたというわけ」