薫子様、一大事でございます！

麻紀さんにどういう心境の変化が？


北見さんと顔を見合わせて首を傾げた。


「今までみたいに変な真似をしなければ、このまま住み続けてもいいって、私から吉池さんに伝えてくれって言うんだよ」

「……そうですか」


麻紀さんがそう言うのなら、私たちがとやかく言うことじゃない。


麻紀さんが言うように、悪い人ではないみたいだし。

それでいいというのなら……。


「たった今、吉池さんにそれを伝えてきたというわけさ」

「吉池さんは何て？」

「それはもう大喜びだったよ。麻紀さんの近くにいられるなんてって」

「え？」


北見さんと声を揃える。