薫子様、一大事でございます!
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北見さんに忠告されていたことをふと思い出した。
安易に人を信用しすぎる。
そのときは適当に聞き流していたけれど。
現実にこんな事が起こると、もっと気をつけておくべきだったと今更ながら思ってしまう。
……北見さん、どうしてるだろう。
今頃心配してくれてるかな……。
それとも、面倒な女がいなくて清々としてるかな。
考えるごとに私の思う北見さんの中のポジションは下がるばかり。
DCHの置いていった携帯は、何らかの操作がされているのか、DCH以外に掛けられなくなっているようだった。
私の見張り役の珠美さんは部屋を出たものの、こっそりと開けたドアのすぐそばにピッタリと張り付いていて、部屋から廊下にすら出られない。