薫子様、一大事でございます!
「北見涼夜です」
「……あぁ、涼夜さんね」
――知ってるの!?
すがりつく思いで沙織さんを見つめる。
「北見さんと大介さんは、」
「兄弟よ」
耳を疑う言葉が沙織さんの口から飛び出した。
今、兄弟って言ったのよね……?
「私たち3人は兄弟なの。3人ともそれぞれ腹違いのね。涼夜さんとは、2,3度くらいしか会ったことはないけれど」
――異母兄弟。
沙織さんとDCHはともかく、北見さんまで兄弟だなんて……。