薫子様、一大事でございます!

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「僕の見立て通りだ。よく似合ってるよ、薫子さん」


大きなダイニングテーブルに向かい合って座らされた私は、背中の大きく開いた真紅のロングドレスを着させられていた。


コース料理が次々と運ばれてくる中、そのどれにも手をつける気分になれなくて、私の前にばかり皿が増えていく。


「まだ食欲がない?」


軟禁された上、あんな写真を見せ付けられて脅されれば、誰だって食欲がなくなる。

それなのに、目の前に座るDCHは、そんなことも意に返さないでニコニコと笑うばかり。


この人の人格、きっと崩壊しているに違いない。


「何も食べたくないというのなら、無理にとは言わないよ。この後は二人の寝室でゆっくりしようじゃないか」

「体調が優れないので、部屋に帰らせてください」

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