薫子様、一大事でございます!
目を瞬かせる。
妹にショックを受けて、それ以上聞いていられなかったから。
続きがあったなんて……。
「芙美さんには妹みたいだって誤魔化したけど、」
……誤魔化した?
「結局、最後は白状させられたよ」
「……何を、ですか?」
北見さんはフッと笑みを漏らすと、私をそっと引き寄せた。
――!!
「……あの、北見さん……?」
押し当てられた北見さんの胸から、私と同じように速く刻む鼓動が聞こえてくる。