トリックオアトリート
父と子。最悪の再開
ライル「あそこを右だよ。ここから先は召使い立ち入り禁止だから、俺はここで待つね〜」
大きな廊下の曲がり角を曲がってすぐ足を止めたライルは三日前と変わらない口調で言った。
リラ「なんで?一緒に来い。俺をここに誘ったのはお前だ。最後まで責任持って隣に立ってろ。」
間髪入れずにそう言ったリラはチラリとライルを見て笑った。
と、言っても直ぐに無表情に戻ってしまったけど。
一方キョトンとしたままのライル。
リラはライルをほっぽって歩き出した。
そして、戸惑いながらもリラ後ろを歩いた。
ライルにとって、こういった扱いをされるのは初めてで、ライル以外のナイトも経験した事は無い。
それでも、リラにはライルの言う事は理解出来ないのだ。
リラの育った環境の問題でもあるが、ライルの知る上に立つ者とは考え方が全くと言っていいほど違うのだ
そして、ライルは密かに誓った。
今自分の目の前を歩くリラに生涯の忠誠を、と
〜余談〜
ライルがリラに忠誠を誓った瞬間、リラを襲った嫌な予感は気のせいではない。