トリックオアトリート
一礼したライルはリラの前の扉に手を当てた


ライル「£❁◈♮☓➳∥±✽◈″¢ღ
£❁◈♮☓➳∥±✽◈″¢ღ」


扉に語りかけたライルはリラの隣から後ろに下がった

扉に語りかけたライルのそれは日本語でも英語でもない、言葉と言うより呪文のような不思議なものだった


がちゃり、鍵を開ける音が聞こえて扉が開いた。開いた扉をすぐに閉じられてヒゲを生やしたお爺さんが出てきた。


?「使用人の分際で何用だ」


ライル「…咒无様のお子様をお連れ致しました」


?「お子……リラ様、か?リラ様、お久しゅうございます!」


リラ「黒猫?久しぶりだな」


目を細めて懐かしむリラは小さく微笑んだ。

同時に、ライルのような使用人を疎ましく思う黒猫からライルを隠すように前に立った。


黒猫「お会いしとうございました、リラ様」

涙を流す黒猫を抱きしめたリラはまた笑った。


(今日はよく笑う日だ。)


リラが操り人形にされるのも、あと少し。
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