弟、時々恋、のち狼

「いぃえ!イきましょう。
ミィはシらなくちゃなりませんわ」


サカナごときでツろうなんて、アタクチをそこらのおチビちゃんとイッショにしないでいただきたいものですわっ。


怒りのラッラは、まだ制服のままのアタシの足元に飛び下り、ちょこまかと動いて急かす。

そんなこと言われても……。

正直、今まで夜に一人ででかけた経験はない。
中学の部活で遅くなることだってそんなになかったし、それにしたって6時には家に着いてた。
今から出かけたら……帰ってくるのは絶対に6時半にはなるだろう。
いくら日が長くなってきているとは言っても、この時間じゃ親に心配かけるし、そもそも、慣れないことはする気になれない。


「でもさ……」


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