先輩と私～ピュア系一途×爽やか系おおかみ～

先輩の意味深な発言に戸惑いもあったが、取り敢えず今は先輩の言葉に耳を傾けることにした。




「…穂和ちゃんってさ、雰囲気がほのぼのしてるから天然なのかなって思ってたけど」



(そういえば中島くんにも言われてた…)



「でも、違った。鈍感の正反対。気付くことには気づく。…まあ、俺の恋心とか？あと発言とかがちょっと天然だなとは思うけどね？」



頭上であははと笑う声が聞こえる。


抱き締められていて表情が見えてはいないが、笑い声が聞こえる所からして、先輩の機嫌が直ったのだと、ホッとした。





「…なんか、そーゆう見えてなさそうで見えてる所が狡いかな…と…………、つまり…」




んんっと照れたように咳払いして、先輩は続けた。






「………嬉しい、ってこと。俺のこと、見ててくれてるみたいで」