先輩と私~ピュア系一途×爽やか系おおかみ~
対面
─タッタッタッ…ガラッ!!
「───っ!やめてっ!!」
勢いまかせに部室の扉を開くと、予想通りの光景が広がっていた。
散らかったクッションやレシピの紙、割れた食器にコップ…。
その中心にいた女子生徒達が、口元を歪めながら私に言い放つ。
「あっれー予想以上に早かったじゃぁん」
「ちょ、走ってきて髪ぼさぼさっ!マジウケるぅ~」
「ねーねーこれも割っちゃっていい~?」
こんなことするのは…下駄箱の手紙と同じ人達しかいない…!!
そう思った私は、怒りに震える身を抑え、何とか、声を絞り出した。
「…下駄箱のメモも、あなた達なの…?」
全く面識のない顔からして他クラスの人たちなのだろう…。
名前も知らない人に恨まれることへの悲しさよりも、先輩との思いでの詰まった部室を荒らされた怒りの方が強かった。