先輩と私~ピュア系一途×爽やか系おおかみ~








「穂和ぁー?誰と話してたのー?」



リビングに戻ると、ソファーで洗濯物を畳んでいた先輩が首だけこちらに向け、訪ねてきた。




「中島くんだよ。おもちゃとか服とか届けてくれたの!」




「あー!中島かぁ!久々だねぇ」




「ふふっ、先輩何だかんだ仲良いもんねっ」




「“先輩”?」





「…あ」





「穂和?敬語は卒業したのに、先輩は卒業できないの?またお仕置きしてほしい?ねぇ」




ジリジリと攻め寄られ、逃げ場所がなくなる。




「ご、ごめんっひ、紘くん!」



「そろそろくんも卒業してほしいけどなぁ」






唯一変わらないものとしたら、先輩のおおかみなところ。




高校の時もすごかったが(文化祭やらなんやら)大学、成人と年を重ねることに何故か威力を増し、更に大人の色気も増してきて、益々たじたじな私…。





─が、今は少し違う。




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