先輩と私~ピュア系一途×爽やか系おおかみ~


「今日は何を作るのかなっ…」



お菓子づくり以来、先輩との距離が縮まって、前よりも会話が弾むように感じる今日この頃。


足取りも軽く、鼓動はいつもトクトクと小さなリズムを刻んでいる。


前までは緊張して話せなかったけれど…いっぱい話す内に、段々緊張しなくなって、上手く話せるようになったと思うんだ…!




そう喜ぶ気持ちが溢れるのと同時に、一つの欲が出てきた。



「今日は頑張って聞いてみようかな…あのこと…」





ずっとずっと、気になってたこと。


先輩と出会ったあの日から、ずっと疑問に思っていたこと。




(何で…私の名前を知っていたんだろう…)




色々妄想してしまい、勝手にドキドキしてしまっている。




盲目…って、こういうことかな…。




なんて自分で自分に苦笑していると、ふとある光景が目に飛び込んできた。




「…あれ…」





あそこにいるのって…




「先輩………?」

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