先輩と私~ピュア系一途×爽やか系おおかみ~


きみがこの学校に入学したのが分かったのは、先生から貰った一枚の紙切れからだった。





橘 穂和





焦って書いたのだろう。


少し走っている字…。




それを書いているときの彼女の様子が、すぐに想像できたのと同時に、俺は確信した。



間違いない。彼女だ。




確かな確証なんて、何一つ無かったけれど、でも何故だかそう思えた。







─きみとの二回目の会話。



突然現れた見ず知らずの上級生に驚きを隠せず、あわあわとしているきみをみて、変わらないななんて、安心している自分に思わず笑ってしまった。

< 58 / 184 >

この作品をシェア

pagetop