先輩と私~ピュア系一途×爽やか系おおかみ~
きみがこの学校に入学したのが分かったのは、先生から貰った一枚の紙切れからだった。
橘 穂和
焦って書いたのだろう。
少し走っている字…。
それを書いているときの彼女の様子が、すぐに想像できたのと同時に、俺は確信した。
間違いない。彼女だ。
確かな確証なんて、何一つ無かったけれど、でも何故だかそう思えた。
─きみとの二回目の会話。
突然現れた見ず知らずの上級生に驚きを隠せず、あわあわとしているきみをみて、変わらないななんて、安心している自分に思わず笑ってしまった。