先輩と私~ピュア系一途×爽やか系おおかみ~
伝えなきゃ。
ずっとずっと言えなかった想いを…。
先輩は全部話してくれた。
今度は、私が言わなくちゃ…!
「─あのっ!わ、わたしっ…!!」
緊張やら何やらで、つっかえてしまう私に、先輩は優しく呼びかける。
「ゆっくりでいいよ。いつまでも待つから…」
柔らかに微笑みかけてくれる先輩に、思わず泣きそうになった気持ちを一生懸命抑えて、震える声で、私は精一杯伝えた。
「わ、私、あの日から…初めて会ったときから先輩のことがずっとずっと好きなんです!!」
「…えっ………初めてって……」
ゆっくりと、先輩の目が見開いていく。
「先輩、私こそ黙っていてごめんなさい…。私、先輩のこと忘れてなんかいませんっ!だって…だって、あの日から、先輩が私を助けてくれたときから先輩のことがっ──わぁ!」
あとの言葉は言えなかった。