先輩と私~ピュア系一途×爽やか系おおかみ~
「もう…そんなこと言うの、反則だから……」
「…せ、せんぱっ…!!」
つぶれちゃうぐらい先輩に抱き締められて、心拍数が一気に上昇する。
「…覚えていて、くれたんだね」
噛みしめるように言う先輩に嬉しくなった私は、笑顔で答える。
「忘れたりなんかしません…」
「…そっか…」
そう言うと、先輩はまたぎゅっと抱き締めてきた。
「ふふっ、心臓の音すごいけど?」
「─っ!!き、きき、聞かなかったことにっ…」
「だーめっ」
(どうか、夢でありませんようにっ…)
先輩の腕の中でそんなことを願っていた…。