先輩と私~ピュア系一途×爽やか系おおかみ~
「こんにちは…」
「やっほー!」
先輩の明るい挨拶を聞き届けた後、私は力無く部室のドアを閉めた。
「あららら。もしかして、テストのことでナーバスなの?」
「!!」
いきなり確信を突かれたところから、余程に落ち込んでいたのだろう。
「あ、あの…明日から部活動停止期間って…」
「あー…そうだった。すっかり忘れてた」
先輩…軽すぎです。
そもそも、私は、何もテストのことで落ち込んでいるのではない。
テストによる部活動の停止で先輩に会う機会がないことを嘆いているのだ。
すっかり肩を落としてしまった私に、先輩は意外なことを言ってきた。