高く澄んだあの空の色は
Prologue
『新入生代表、横宮 菜乃―――』
檀上に上がった彼女の背中は、輝いて見えた。
時々ちらちらと緊張した面持ちを見せるが、その表情の中にはこれからの高校生活に対する希望と夢がつまっていた。
それは私も、いや私たちも皆同じだろう。
新入生127名。
これからを信じ、迷いなど何もない。
振り返らずにまっすぐと進んで行くのだから。