高く澄んだあの空の色は

「おーぅ、出席番号の通り席が指定されてるからなー。」


教室の、教卓の前にいたのは、黒スーツでメガネの若い男性。

おそらくこの1-1の担任教師だろう。


言われた通りに席に着き、辺りを見回した。

ほとんどの生徒が座っていて、どうやら私達で最後のようだった。


「えー、いまから入学式だから。でもまず1年はちょっと練習があるから、廊下に出て、名前順に並んで。」


メガネが言った。

ふと、メガネの説明の間、指にキラリと光る指輪を見つけた。


(ふーん、結婚してるんだ。新婚さんかな。)


「はい、えーと如月…?何してんだお前早く出なさい。」


メガネがアップになった。


「あ、はい、すみません」


なかなか整った顔つきだった。
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