虹の橋‐ポッキーの日短編小説‐
小ぶりなショートケーキの上にホワイトの板チョコが乗っていて、『嵐くん誕生日おめでとう!』と、チョコペンで書かれている。


「わぁ……! おいしそう!」


箱の中から甘い香りが漂ってきてあたしの胸は一杯になる。


「とびきりおいしいものを作ったつもりよ」


店員さんはそう言い、微笑む。


「ありがとうございます!」


あたしはその場で思いっきり頭を下げた。


『ムーン』の特性ショートケーキだ、おいしいに決まっている。


「あと、これおまけね」


そう言って差し出してくれたのは、未開封のポッキーの箱。


「へ?」


あたしはキョトンとしてそれを見つめる。
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